年末年始にかけて、薬局内では色々なことが起こり、見えないところで一人勝手にアタフタとしていました。
昨12月の中旬には調剤室で使用しているプリンターが壊れてしまい、続く31日の大晦日には調合を行う際に用いる分包機の部品が破損してしまいました。
やれやれ2015年も何とか終わったな〜ということで、気持ち新た新年を迎えたのですが、新年早々の4日、営業開始の初日にパソコンが動かなくなり、カルテ情報が一時閲覧できないというトラブルが相次いだ年末年始でした。業務が通常に行えるようになるころは、すでに1月の半ばにさしかかり、なんとも出鼻をくじかれた申年の幕開けとなりました。
危機とは突然やってくるものです。昨日までは何事もなかったかのように行えていたことが、急にできなくなってしまうことがあります。
また、危機は立て続けに起こることがあります。プリンター、分包機、パソコンというように、それぞれのトラブルは、独立して存在していたように思う今回の一件ですが、わずか2,3週間の間に、6畳程度の調剤室で集積して起きてしまったことは、こちらの知りえない何がしかの力が働いていたのでしょうか?
原因と結果は常に対に存在するはずですが、原因と結果があまりにもかけ離れて、人知を巡らせても、それらが一つに結びつかないようなことは多々あります。妖怪の仕業でしょうか?
それはさておき、原因と結果が比較的結びつきやすい日常の健康管理や、病気の予防・治療には、十分に気を配っていこうと、先の一件よりあらためて思う次第でした。
それを踏まえて、やや強引かもしれませんが(笑)、
2016年の影山薬局の取り組みをお伝えさせていただけたらと思います。
- @各種検査機器を用いた予防的視点の導入
昨年より各種検査機器を導入してまいりましたが、昨年末にヘモグロビン測定器を導入しました。継続的な測定で、潜在的な貧血や冷えなどに対して、予防的なアプローチができるようになります。導入1か月とデータは少ないのですが、妊娠準備中の女性から妊産婦、授乳婦の方々、ダイエット中の女性の方に貧血傾向を認めました。貧血の多さは世間では言われているとおりですが、客観的指標として数値でお伝えできることは、当事者意識に働きかけ、より良い方向へ向かっていくための一助になりそうです。
血流につきましては、従来通り顕微鏡を使った血流観察や両腕式血流計を使用し、血液の質的異常につきましては、糖・脂質代謝に関するヘモグロビンa1c値や各種コレステロール値の測定にて対応していきます。
病気の多くは通常、軽微な初期症状があるものです。それは急にパソコンが動かなくなるといったケースよりも、自分の体の中に起きるわずかな変化として察知しやすい場合が多いと思います。簡単なヘルスチェックや検査は、わずかな変化に気づきを与えることができる場合があり、今後も積極的に活用していきたいと思います
- A専門分野を強化していきます
現在、漢方相談に見える方々の主訴は、多岐にわたっております。
皮膚病、子宝相談、認知症予防、眼病、痛み、痔、胃炎、うつ、健康増進、、、など現代医学におけるほぼすべての診療科目を相談応需している状況です。その中でも、子宝相談、認知症予防、健康増進は漢方においてもニーズが高まってきていることを感じています。これらはいずれも専門性の高い分野になり、一層の時間と労力を割いていく必要があると思われます。時間と労力には限りがあるからこそ、分野を選択し、今まで以上に深く追求していきたいと考えます。
子宝相談、認知症予防、健康増進の分野により一層注力していきます。
- B個別性を重視します
東洋医学を背景にした漢方治療は、現代医学でいう標準治療というものがありません。あるのは漢方理論といわれる理屈だけです。理論は病気や症状に対して解釈を与えてくれますが、治療法を提供はしてくれません。
検査値という変数を用いて病気をふるいにかける手法が現代医学とすれば、多面的かつ流動的な性質を持つ複雑な変数である体質という概念を分析する手法が東洋医学の根幹です。
つまるところ、東洋医学は、個人的な事情、例えば年齢や性別、季節や生活習慣などが与える体質への影響を加味したうえで、治療や予防法がきまります。
オーダーメイド療法といえます。軽微なものから重大な病気を抱える方、病気の予防に努める方々へ、より個別性の高い提案をしていく必要があると考えています。
他にも色々と書きたいこともあるのですが、、、今回は3個をあげさせていただきました。
今起きている心や体の不調といった現象を結果とするならば、それらには何らかの原因となるものが存在するはずです。
影山薬局は、その因果関係を東洋医学という色眼鏡で見つめていき、皆様と一緒になって解決策を考えていくことを専門にしている薬局です。
あらためまして、本年もよろしくお願い申し上げます。