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体の恒常性維持のために

春眠暁を覚えず
【春の夜はまことに眠り心地がいいので、朝が来たことにも気付かず、つい寝過ごしてしまう。】

ひところの寒さもようやく終わり、眠り心地の良い日が続いています。最近は四季の移ろいがわかりにくく、季節の極とも言える暑い夏と寒い冬をつなぐ緩衝帯のような穏やかな季節は、その風情とともに存在感も失いつつあるように思います。

春眠暁を覚えず

猛暑や厳冬という行き過ぎた季節は過ごしにくいものです。本来なら季節が極へと向かう時に、多少なりとも慣れるための準備期間が必要で、それは人に限らず作物や木々であったり、他の動物なども同じではないでしょうか。
4月の前半は、梅雨のような冷たい長雨が続いたせいで、日照の不足から野菜の収量が落ちたという報道がありました。そうなると、私たちの口に入る野菜の量も必然的に減りますから、何がしかの影響は受けているわけです。それでも私たちは、ある程度の余裕度を持った適応力を備えてていますから、季節外れの長雨が及ぼす数多の影響を、何事もなかったかのように受け流すことが出来ます。もちろんそれは、変化の速さや大きさに対応できる適応力を持った人のみに限られます。

このように、外部や内部の環境変化に関わらず、生体の状態を一定に保とうとする性質を恒常性と呼びます。寒さで血圧が上がりすぎないようにする、暑さで体温が上がりすぎないようにする、侵入してきたウイルスを排除する、血糖値を適性の範囲に保つ、疲労から回復するなど、、、恒常性を維持する無数の仕組みで体は守られています。
恒常性を維持する仕組みは、私たちが生きている限り続く抗ストレス反応です。つまり、恒常性の維持に優れた人ほど、活発で健康に過ごせると言う事になります。

恒常性の維持
そのように考えると、人に限らず生体と言うのは随分と保守的な存在です。一生という短い期間のうちであらゆる環境変化を全身に受けながらも、その変化に屈せず恒常的にしたたかに生きようとしています。
一方、世代というもう少し長い目で見ると、環境変化を受け入れ、自らを改革させてきたからこそ生き残った今があると言えます。矛盾をはらんだ生き様かもしれませんね。

恒常性の維持に努める視点
恒常性が保たれるためには、環境変化によって生体が変化したとき、それを元に戻そうとする作用、すなわち生じた変化を打ち消す向きの変化を生む働きが存在しなければなりません。
寒さで血圧が上がったら下げようとする仕組みや、食後にどこまでも血糖値が上昇しないようにする仕組みの事です。この様な反応は、大きく3つに仕組みによって支えられていると言われています。具体的には、ホルモン、自律神経系、代謝です。これらは独立した系統と言うよりも、補完し合いながら共同して恒常性維持に働くシステムです。
恒常性の維持がなされないまま放置されていると、軽微な不調を訴える場合があります。病気と言う段階の一歩手前であり、疲れやすかったり、睡眠の質に影響が出たりする、食欲や排泄の異常などは日常的にみられるケースです。これらは通常、症状の強弱はあっても単独と言うより複数を合併して現れてきます。病気というほどではないにせよ、何となく不調という言葉で形容されるスッキリしない状態です。

恒常性は常に壊れる
一方で恒常性は常に壊れるようにできています。それは、恒常性をおびやかす因子である体の内部環境や、外部環境は常に変化しているからです。そして、残念ながらそれらの変化はほとんど自分のあずかり知らないところで一方的に押し付けられるものです。毎日歳をとることや天気が毎日違う事などはどうしようも無い事です。
そして同時に恒常性が向かう場所も、加齢や体質的変化、季節やストレス環境に合わせて微妙に変化していると考えます。つまり、恒常性は常に壊れる物であり、新たな環境に適応するために再構築されつつも、その向う場所は日々、微妙に変化していると言えます

恒常性維持のために
恒常性は、ホルモン、自律神経、代謝の仕組みで支えられていますが、どれかが失調し、他の系でその失調を補完したり代償することが出来なくなると、目に見える形で崩れてきます。
体がスッキリしない状態です。恒常性をより良い状態に保つためには、この3要素に作用する5つの項目を切り口に、改善を図るのが良いとされています。具体的には、休・食・動・心・環と言われています。これらは、直接あるいは間接的に恒常性維持に影響を与えるものです。

心と身を休ませることです。疲れをとるために眠ると言うよりは、より活動するために眠るという発想です。寝る行為には違いはありませんが、消費した物に対して支払うのか、明日への投資をするかの違いです。そのために睡眠の質や量の過不足をなくし、出来る限り規則正しさが必要になります。体だけでなく、心が休まっているかについても注意深くなる必要があります。休みは未来への投資です。

体の需要に応じた食事がとれている事が大切です。食事量が活動量を決めるのではなく、活動量が食事内容を決めるのです。
成長期、妊娠授乳期、成人期、壮年期など、人生のステージにおいて特に必要な栄養素を知り、同時に不足しやすい栄養素がある事も知る必要があります。また、食事を消化・吸収し、体内で効率よく利用する力は、病気や加齢、ストレスなどによって低下する事を知る必要があります。重点的に補う必要がある場合もあります。
嗜好性、依存性の高いもの、特定の臓器に負担をかけるものもあります。口の中に入れるものである医薬品も食の範疇に入ります。これらが、中長期にわたって恒常性に与える正と負の影響を知る必要があります。

歩いたり物をとったりするなど、自分の意志で動かすことが出来る動作と、心臓や消化器など意志にはかかわらず働く動きについて注意深くなる必要があります。
これらの二つの動きは、恒常性維持において互いに補完し合うものです。日常生活で使わない機能、加齢とともに弱ってくる機能を知り、その機能を強化するような動作を日常に取り入れたり、トレーニングをすることで機能の低減を遅らせる事が大切です。


休・食・動は人間の本能的欲求ですが、それを統括するのが心の役割です。
気分の善し悪しのような精神状態と言う狭い意味での心と、休・食・動にわたるあらゆる行動を決定づける根拠となる、広い意味での心があります。
狭い意味での心の浮き沈みに目先が行きがちになるのが日常ですが、年齢や経験を重ねるごとに、より広い意味での心は育まれてきます。

自分以外の全てが環です。気温や湿度、天候や季節などの自然環境や、住環境、対人関係、所属するコミュニティーや社会環境など、あらゆるものが恒常性に良くも悪くも影響を与えます。

これらをすべて完璧に整えるのは不可能ですが、体調不良や日常的に健康問題を考える時、考え方の枠組みとして3つの要素と5つの視点に分解していく事で、問題点が浮き彫りになる事があります。各項目については、別の機会に掘り下げたいと思いますが、この様な枠組みを知っていただけたらと思います。








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