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私たちはPで生きている

気とは何か?

羽釜と蓋のわずかな隙間から勢いよく吹き出す白が、背景の黒に躍動する有り様を想像してみてください。羽釜に密閉された米粒が激しく対流し、出口を求める高温のエネルギーが、わずかに蓋を押し上げ、その隙間から音を立てて噴出するあの姿の事です。
古人が生命活動の根源と考えた「気」という漢字の語源は、この様にお米から盛んに沸き立つ蒸気の姿を現したものだと言われています。

元気はつらつ

気とは何か?
東洋医学の指す「気」とは、多義的であり実相に迫りにくいものです。例えば、教科書的には以下のように説明されることがあります。ざっくり読み流してみてください。

(気とは、人体の構成と生命活動の最も基本となるものであり、人体の構成成分を陰陽に分けた時の陽の部分の代表でもある。その本質は、生命エネルギーであり、また生理機能である。気は絶えず変化しており、東洋医学では、気の運動、変化を人体の生命活動として説明している)

これだけ読んだだけでは、何の事だかさっぱりわかりません。唯一はっきりしていることは、生命活動、言い換えれば私たちの日々の行いは、その中心に常に存在する「気」の運動や変化によって成り立っていると言う事です。

この様な玉虫色の「気」の実相に迫るためには、大雑把に「気」の概要を捉えつつも、その機能を個別に捉えることも大切です。概要を捉える視点を残しつつも、個別の性格については分析的に掘り下げていく視点です。
上述した気の持つ性格の一つとして、生命エネルギーというキーワードがありました。気とは生命エネルギーである。。。言葉足らずですが、「気」の持つ性格のある一面を表現しています。

生命エネルギーとは、解りやすい言葉を使えば、食べた物と酸素が反応して得られる熱量であり、カロリーです。その中心にいるのがPです。ピーではなく元素記号Pであり、それはリンと呼ばれる物質です。
自動車にとっての生命エネルギーは原油から精製されたガソリンですが、ヒトにとってのそれは、食べ物から精製されたPです。自分にとっての生命エネルギーは毎日の晩酌だっ、仮にそうであっても生物学的な生命エネルギーはPなのです(笑)

Pが出来る仕組み
私たちが大好きなご飯は、言い換えればデンプンのかたまりです。食事とともにとりこまれた後は、消化の作用を受けてブドウ糖という形で細胞内に取り込まれます。そこでさらに分解を経てグルコースという一番小さな単位まで分解されます。
この1個のグルコースが、細胞内、主にはミトコンドリアとよばれる場所で、酸素や酵素、ミネラルなどの作用を受けて、最終的には38個のPを作り出しています。
炭水化物であるご飯以外にも、お肉(タンパク質)や脂肪分も、最終的には化学的な変化を受けてPを作り出しています。筋肉を動かしたり、体内の様々な物質のやり取りに費やされるエネルギーはPであり、Pを作り出す効率が悪くなれば、元気が出なかったり病気になったりします。

この様に考えると、「気」の正体はPという物質なのか?という事になってくるのですが、先の定義では(気とは生理機能である)という記述もある事から、物質的なPと、それがエネルギーとして消費された結果得られる機能までも含んだ概念である事が解ります。ややこしい話です。


Pにまつわる話
私たちのエネルギーは、空気中の酸素と、食事によって得られた物質とが反応してできた結果生じたPであることは述べたとおりです。そのPが産生される場所は、主に細胞内のミトコンドリアと呼ばれる場所です。
実はこのミトコンドリア、細胞内で酸素を大量に消費するために、一部で毒性の高い活性酸素を発生させてしまう事が解っています。私たち動物は、ミトコンドリアによって、酸素とグルコースから大量のエネルギーを獲得できるようになりましたが、その代償として活性酸素という毒素との同居を余儀なくされました。

当然、私たちも進化の過程の中で、活性酸素を除去する仕組みを整えてきたために、鉄クギのように直ちに朽ち果てる事はありませんが、加齢とともにその影響は、酸化ストレスとなって蓄積されていき、様々な病気の原因となる事が知られています。
また、ミトコンドリアは、原始生物の細胞の中には存在していませんでした。ミトコンドリアは、生物がより高等化していく過程で、細胞に寄生した外来生物であると言われています。つまり、生物は、より良く進化していく過程でミトコンドリアを寄生させ、それを飼い馴らすことでより多くの生命エネルギーを獲得する事と引き換えに、活性酸素による酸化ストレスという負の遺産までもらい受けるようになったと言えます。


このように、私たちを動かす生命エネルギーは「気」であり、その多様な概念の一面を掘り下げていくと、Pという物質に行き着く事が解ります。そのPは、生物が進化していく過程で寄生したミトコンドリアという細胞内の小器官で作られています。
私たちはミトコンドリアを懐柔することで、より多くのエネルギーを獲得する一方で、活性酸素による酸化と言う負債を飲み込みました。

高圧の蒸気を吹き出す羽釜で炊かれたお米は、間違いなく気の材料でありエネルギー源でありますが、それがもたらす負の遺産の影響をどう回避していくかが、今後の私たちの進化の方向を指し示しているのかもしれません。

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