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漢方薬で不妊症や内科・皮膚科の病気を改善、漢方医学を専門とする富士市の影山薬局

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暑さと寒さと、、

温かいとか冷たいという言葉は日常的に様々な場面で用いますが、一体何が温かいのか冷たいのかは置いておいて、この二つの言葉から受けるイメージと言うのは、時と場合によって随分と違ったものになります。
暑がりな人は、無意識のうちに冷たいものをとる傾向がありますし、一方で寒がりの人は、冷たいものはあまり多くは口にせず、温かいものを無意識のうちに多めに摂るようなことがあります。これが極端なケースになりますと、例えば強烈な暑がりの人はとにかく冷たいものばかり摂りますし、どうしようもないほどの寒がりの人は、冷たいものをとると、体の機能に異常が出てしまうなどの不調を訴えます。温度の感じ方と言うのは、温度を感じ取る個人の性質の差によって随分と変わってしまいます。
また、夏の20度と冬の20度では、同じ20度であることには変わりがないはずですが、季節によっては温かく感じたり、冷たく感じたりすることがあります。夏はシャワー浴で済ませていたが、冬になるとしっかり入浴して温まりたくなるように、外気温や季節といった周辺環境によって、同じ温度であっても感じ方が変わってしまいうことがあります。


冷え症の漢方薬

もちろん温度そのものは、かなりの幅をもって変化するものですし、その温度を示す何か、例えば空気とか水などが、直接的に持っている熱量も温かいとか冷たいに影響を及ぼします。
この様に、温かいとか冷たいと言うのは、単純に温度のもつ熱量だけでなく、それを感じる個人の性質の差や、季節や気温と言ったかなりの幅を持った変数の掛け合わせによって決まる相対的な感覚ではないでしょうか。。

「今日は温かいですね」「ええそうですね」この様な日常会話でも、昨年の今頃と比較して温かいのか、昨日と比べて温かいのか、寒がりタイプか暑がりタイプか、あるいは実際に温度計の指し示す温度などを考慮しなくても、その意図するところは何となく通じてしまうのですが、実際は温かいと言った人と、そうだと答えた人の間には、温かいと言う感覚だけが一致しただけで、そう感じさせる個人の性質の差や、温度感を何と比較して温かいと言ったのかについては、すっぽり抜け落ちています。
日常的にはこれで十分なのですが、温かいとか冷たいと言う感覚を、もう少し掘り下げてみると、違った見え方がしてきます。



温めるものは単独で存在しているのではありません。車にアクセルしかついていないと安全に止まることが出来ないように、温めるものは冷ますものとセットで存在し、逆の性質を持ちながら互いに制御し合う関係のなかで変化し、機能しています。

温めるものをと呼び、冷やすものをと呼びます。
陽が充実している言うのは体の感覚としても温かく、機能ものびやかな様子ですが、陰に対して陽がたくさんありすぎると、機能が亢進し、陽が持つ熱の性質で全体的に乾いた方向に体が変化してきます。例えば血圧が上がりすぎたり、糖尿病でやたらと汗をかく、慢性的な皮膚炎で皮膚が乾燥しやすいなどは、陽が強すぎる状態で、平常でも熱がりの傾向があります。
一方で陰が充実している場合は、みずみずしく麗しい状態ですが、陽に対して相対的に陰が多くなり過ぎると、熱を原動力とする体の機能は低下し、やる気が出ず体力も長続きしなくなり、冷えや水太りを訴える方が多くなります。
陰と陽は、それぞれに多く体に備えていた方がいいのですが、その量的な過不足よりも、相対的な量のバランスを一致させることが大切と言えます。若い時は陰陽を高いレベルで同調させ、加齢とともに少しずつレベルを落としながらも、バランスよく陰陽を縮小させていく事が大切です。

傾向
体を温める陽と冷ます陰の相関関係は、どのようなパターンをとる事が多いでしょうか?
赤ちゃんや子供では陽の亢進が目立ちます。ですからカゼや感染症、皮膚病でも激しい熱の亢進がみられ、患部は赤くはれ上がる様な激しさがあります。成長とともに陰陽が増大していくこの世代は、陰陽が同調して成長して行けばよいのですが、陽の亢進を抑える陰の成熟が遅れがちで、陽が亢進しやすい体質です。

これが20代以降には、陰と陽のバランスが整い丈夫になってきますが、働き盛りで無理をしたり、飲食の不摂生などで陰陽バランスが長期的に崩れると、暑がりとか寒がりの体質的基礎が出来上がってきます。ここで暑がりや寒がりと言うのは、体質的傾向であって、それそのものがいけないのではなく、そこから現れる症状や、体質的傾向を一層強めてしまう様な環境を、手つかずに放置する事に問題があります。社会人となり、ライフイベントの多いこの世代は、日々の生活に追われ、生活を見直す機会と余裕になかなか恵まれませんが、陰陽の動きは安定的に推移する事から、付け焼刃的な対処で何とかなってしまう事が多いです。

安定的な体調や穏やかな症状も、続く更年期前後では、陰陽バランスが乱れやすくなるため、安定させるのが難しくなります。
つぎに初老期から老年期にかけては、陰陽はその規模をゆっくりと縮小させていきます。陰と陽が同調して縮小していくのではなく、陰の縮小が陽の縮小に対して早かったり遅かったりすることで、体の小さな不調が増えてきやすく、長年にわたって負荷の強かった場所では、生活の質を著しく低下させるような重い症状に見舞われることもあります。

目指すところ
この様に見ていきますと、温かいとか冷たいと言う感覚は、体なのかの陰陽バランスの乱れと、季節や生活環境と言った周囲の環境、さらには温度そのものが持つ熱量の大小によって変わるものであり、なかでも体の中の陰陽バランスの乱れは、個人的な属性であると同時に、最も大きな変化の幅を持った項目と言えます。陰と陽のバランスは、主体的に介入できる項目であり、その増減をなるべく同調させるよう努めるの事が健康的な生活を送る上で大切です。
「だいぶ涼しくなってきましたね」「ええそうですね」と会話を交わす二人の服装や体格、年齢や顔色など比べてみてください。色々の事が見えてくるかと思います。











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