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やげん通信vol.2

ヒトらしさとは?

ヒトには他の動物と決定的に異なる能力が備わっていますが一体なんでしょう?

数百メートル上空から野ネズミを見つけ出すイヌワシの視力や、数キロ先の水の臭いを嗅ぎ分ける象の嗅覚には到底及びません。私たちヒトを含めたあらゆる生き物は、自然界の生存競争に勝ち抜くために進化と淘汰を繰り返し、その過程で独自の能力を備えました。
ヒトには出来て他の生き物には出来ない事、答えは直立二足歩行です。
脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行のことで、大地を二本の足で踏みしめ歩くことが出来る唯一の動物はヒトです。
頭部が直立した胴体の上に位置することにより、その小柄な体に比して巨大な頭部を支えることが可能になりました。ヒトの体重に対する頭部の重量は全生物中で最も大きく、体重に比して巨大な脳容積を得ることができた結果、全動物中で最も高い知能を得ました。
ヒトの能力としてその知能の高さを特長に上げることもできますが、ヒトは高い知能を得る以前に、直立した姿勢で歩いたり走ったりする能力を使って進化のハシゴを登りました。動物と言う分類の中で、ヒトがヒトたる所以は直立二足歩行にあるのです。



そうは言っても不安定で決して速いとは言えない二足歩行と、他の動物に比べて見劣りする貧弱な体格をもって、ヒトはどの様に弱肉強食の世界を生き残ってきたのでしょうか?
進化論で知られるダーウィン曰く『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは変化できる者である』の言葉がヒントになりそうです。


ヒトがまだ狩猟によって糧を得ていた時代の話です。我々が農耕や牧畜による安定居住を獲得したのはわずか1万年前で、それ以前の250万年は狩猟生活を営んでいました。
人類進化史の実に99%以上が狩猟に適応する為に費やされたのです。敏しょう性や腕力に劣るヒトは、獲物と対峙した時に真っ向勝負を挑んでいては命がいくつあっても足りません。たまたま弱った獲物に遭遇したり罠を仕掛けるなど知恵を働かせることもあったでしょうが、日々の糧を偶然に委ねる事はとても危険な事です。そこでヒトは最も効率的な狩猟方法を編み出したのです。



とにかく歩いたのです。時に走ったのです。知能としてはかなり高かったと思われる原始のヒトが根性を丸出しに走ったのです。生き延びる為により知的でセンスある手段を選択したヒトもいたと思われますが、少なくとも最も走った(歩いた)ヒトは淘汰される事無く進化のタスキをつないだのです。


当時の狩猟の仕方はこうです。出来るだけ暑い日中に数人でチームを組み、獲物を見つけたら全力で追い立てます。獲物は全力で逃げ去り安全と思われるところまで来てしばし休みます。ハンター達は獲物の足跡を探して追走し、再び発見しだい追い立てます。
獲物は回復不十分のまま炎天下を繰り返し逃げなければなりません。これを半日、時に丸一日繰り返す頃になると、追われる獲物はやがて疲労困憊し、体温上昇が限界に達したところで熱中症でダウンします。例えヒトの何倍もある獲物であっても、無抵抗ならば仕留めることは容易でした。
サバンナの中で小型で最も足が遅い先史人類は、大型で足の速い動物に比べて発熱量が少なく、発汗による冷却能力を発達させることで暑熱下での長時間にわたる狩猟をこなすことが出来るようになりました。鈍足と言う弱点が強みに変わった瞬間です。
現代でも狩猟生活をする人達はわずかに残っており、強靭な脚力と卓越した追跡技術を要するこのような方法で狩りを続けているそうです。



このようにヒトは進化の過程で直立二足歩行を習得し、発汗による冷却システムを備えた圧倒的な持久力をもって自然界を生き残ってきた経緯があります。私たち一人一人の遺伝子の中にはその進化の記憶が残っています。マラソン大会や登山に行けば、中高年以降になっても持久力は20代に劣らず元気な様子がうかがえます。ヒトの身体的強みは直立二足歩行と晩年になっても衰えにくい持久力にあります。
経営学の泰斗ピーター・F・ドラッカーは「強みの上に全てを築け」と言いました。長寿社会を闊歩するにはヒトとして強み、とりわけ歩くことを強化していく、あるいは衰えさせない事にあるのではないでしょうか?

このようにヒトは直立二足歩行という強みの上に、発汗による冷却システムや類まれなる持久力、巨大な脳容積などのメリットを築きました。一方でヒトのヒトらしさが直立二足歩行の上に築いたものはメリットだけではなかったようです。
痔や腰痛、内臓下垂や足のむくみ、ヘルニアなどヒト特有の病気に悩まされているのが現代人です。重心が高く不安定な為、転倒した場合には急所である脳や頸椎へのダメージ、大腿骨折のリスクは高くなります。足がむくむ程度ならさしたる問題ではないと考えることもあるかと思いますが、転倒による障害はどうでしょうか?ヒトはこれらの弱点を支払っても余りある強みを手にしたと言えるでしょうか?人生の後半になると誰もが直面する問題の一つです。
ドラッガーは付け加えて言っています。「弱みは克服できない。成果をあげるには利用できる限りのあらゆる強みを総動員しなければならない」経営学と健康維持・増進は同じではないかもしれませんが、この身の経営者は他でもない『私』です。
安定的に健康で過ごす為に先ず取り掛かる事は、体の持つ強みと弱みを知ることからです。そして強みを強化し弱みをまかなう事です。足腰が弱るにつれて杖や補助具を使う事もあるでしょうが、この足でしぶとく歩き続けようではありませんか。






昨今、老若男女を問わずウォーキングやジョギングがブームとなっています。
便利な都市化に狂奔する我々と、ヒトDNAが未来に描く進化の青写真の間にある多少の隔たりが、人々を歩行訓練に駆り立てているのかもしれません。

朝の涼しい時間帯から走り出す彼らに「君はなぜ走るのか?」などと野暮な質問をしてはいけません。健康や美容の為、ダイエット目的など場当たり的な答えしか得られないでしょう。
彼らの胸の内はこうです。ヒトは二本の足で直立し「走るために生まれたのだ」

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